米国国防総省: Soldiers do not have to pay for early retirement.
和訳: 兵士は、早期退職するとき、お金を払う必要はありません。
軍隊をキャリアの一つとしているアメリカでは、基本的に20年間働かなければ引退できません。
ただし、「Temporary Early Retirement Authority (TERA)」(早期退職を管理する機関)は最近(2018年2月)までありました。
「TERA」があった時、早期退職を希望する兵士は、「TERA」申請することで、重大な任務を任せられていない限り、早期退職が許可されました。対象は、15年以上、20年未満の現役兵士でした。
なぜアメリカの政府が、兵士の早期退職を許していたのか?
簡単に言うと、兵士の数が多すぎたからです。
戦争が起こると、兵士がたくさん入隊します。そして戦争が終わっても、兵士はそのまま軍隊に残ります。戦争中は軍隊にたくさんの予算が当てられますが、戦争後は戦中の特別予算がなくなるので、人権費が大変になってきます。
人件費を減らすのに、兵士の数を減らさなければいけません。しかし、国は兵士をクビにすることができません。立場上、国のために命をかけている兵士を、リストラすることはできないからです。そこで国が「早期退職」プログラムを作ったのです。
TERAは、ソ連との冷戦が終わった時に初めて作られ(1993年から)、適度な人数まで兵士の数が減らされたのち、停止されました。そして、イラクとアフガニスタンとの戦争の後(2012年から)また兵士の数を減らす必要があったので、TERAはまた復活し、2018年に停止されました。参考: TERAについて[英語])
つまり、兵士が早めに引退することは、国の予算の都合のためでした。
あなたと早く一緒になりたいし、軍隊の仕事がつらいので辞めたいが、辞めるのにお金が必要。
「TERA」の仕組みを知れば、この嘘が見え見えでしょう。
まとめ
アメリカは戦争が終わると、軍隊の数を減らす必要があるので、しばらくの期間、兵士の早期退職を募ります。国としては、早期退職してほしいので、早期退職のために兵士にお金がかかることは一切ありません。
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エド先生のプロフィール
- 2冊の著者
- 恋愛や学習のコーチ
- ボキャブラリーの長期記憶を研究中