詐欺師は、長文を好む傾向があります。長文だと「真面目」と思われることがあるから。しかし、適当に書くこともあります。(詐欺師は自分で書く時もあり、他の人が書いた文を真似するだけの時もよくあります。)
I'm a US soldier currently serving in Afghanistan military base for peace keeping mission and I'm from Orlando Florida but I grew up in Barcelona Spain,saw this site and get interest in it, hoping to find cool people here
内容チェックの問題点
- 戦線の兵士に恋人探しの余裕はある?
- 戦線の国にいる兵士のほとんどが詐欺
- 生まれた国と育った国が違うのは赤信号
戦線の兵士に恋人探しの余裕はある?
まず、アフガニスタンにいる理由は、「peace keeping mission」(平和維持活動)と書いてありますが、この説明がおかしいです。アメリカの政府が「なぜアフガニスタンに?」に対して「平和維持活動」と答えるでしょうが、兵士一人が答えるような理由ではありません。
また、戦線にいる兵士は恋人を探す余裕がないと思われます。仮に余裕があったとしても、海外の恋人ではなく、自分の国にいる恋人を探すのが主流です。
戦線の国にいる兵士のほとんどが詐欺
詐欺師は、「戦線の国にいる」話が大好きです。なぜなら、「明日、戦争で死ぬかもしれない」という話を持ち出すことが簡単で、仲良くできた女性をパニックにさせやすいからです。
「戦線の国」とは、今現在アメリカの軍隊が戦っている国のことです。
主に下記の国を指します。
- アフガニスタン
- イラク
- シリア
- イエメン
- エジプト
では、質問です。
アメリカは、多くの国に基地がありますが、ほとんどの兵士はどこにいるのか、わかりますか?
米軍の兵士は現在、このように配置されています。
派遣先 | 人数 |
---|---|
アメリカ | ~1,100,000人 (85%) |
海外 | ~200,000人 (15%) |
ソース: 2016年、ピュー研究所(英語)
注目してほしいのは、当たり前かもしれませんが、米兵は基本的にアメリカにいます。マッチングアプリや出会い系サイトに「アメリカ以外の国にいる米兵」が多いのであれば、詐欺師の多いところかもしれません。
では、次の質問です。15%の海外にいる米兵のうち、戦線の国にいるのはどのぐらいでしょうか?
当然、「米軍が戦っている国にほとんどがいるのではないかな?」と思っている人も多いでしょう。一般のアメリカ人だって同じことを思っています。でも、実は違います!
まず、詐欺師の好きな戦線の国を確認しましょう。
戦線の国 | 米兵人数 |
---|---|
アフガニスタン | ~15,000 |
イラク | 8,892 |
シリア | 1,720 |
イエメン | 未発表※ |
ソース: NPR(英語)
※ イエメンは、アメリカが正式に参加していない戦いなので、兵士数は発表されていませんが、「Special Forces」(特殊部隊)のため、数が少ないはずです。
そして、次にアメリカの同盟国を確認しましょう。
同盟国 | 米兵人数 |
---|---|
日本 | 38,818人 |
ドイツ | 34,602人 |
韓国 | 24,189人 |
イタリア | 12,088人 |
英国 | 8,365人 |
クウェート | 5,818人 |
バーレーン王国 | 5,284人 |
スペイン | 3,272人 |
カタール | 3,216人 |
トルコ | 2,139人 |
ソース: 2016年、ピュー研究所(英語)
ご覧のとおり、戦線の国に比べて、同盟国にいる兵士の数が圧倒的に多いです。
戦線の国の米兵数を少し分析してみましょう。
場所 | 米兵数 |
---|---|
すべての戦線の国 | 26,000人 |
日本 | 38,818人 |
アメリカ | 1,100,000人 |
驚きませんか?アフガニスタン・イラク・シリア・イエメンにいる米兵の数を合わせても、日本にいる米兵数の方が1.5倍高いです。
そして、海外にいる米兵数は軍隊の全体の15%にすぎません。ですので、インターネットで米兵に出会うのなら、アメリカにいる可能性が一番高いです(85%)。その次に、日本にいるはずです(3%)。戦線の国にいる可能性は数字としては計算上、2%になりますが、戦場にいる米兵は基本的にインターネット出会いを求む余裕がないので、実際に出会う可能性は極めて低いです。
ちなみに、アメリカにSoldiers AngelsというNPOがあります。このNPOの活動は、戦場にいる米兵に手紙を送っています。戦場の郵便宅配は不規則ですが、郵便物が届く時、将校が受信した兵士の名前を呼び、郵便物を受け取ります。
周りのほとんどが手紙をもらっているのに、自分がもらっていないとなると、どんな気分になるか、想像できますか?しかも、戦場にいるから、死ぬ可能性が低いと言ってもゼロではありません。(詐欺ではなく本当に)家族のいない兵士が「忘れられた」と思わないために、このNPOを通して、兵士を元気にするような応援の手紙を書いています。
インターネットが普及した今でも、手紙を送り続けています。戦場にいる多くの兵士は、ネット回線がないため、メールの送受信は難しいのです。また、実際に手にする手紙は何回も読み返すことができるから、手紙ならではの魅力があります。
つまり、戦場にいる兵士がインターネットでペンフレンドを探しているはずがありません。兵士のペンフレンドが欲しいアメリカ人はたくさんいるため、兵士とやりとりしたいNPOがマッチングをしています。
生まれた国と育った国が違うのは赤信号
生まれ育ちが違う国は要注意です。
I'm from Orlando Florida but I grew up in Barcelona Spain
和訳: 「アメリカのフロリダ州生まれでスペイン育ち。」
これは、詐欺師の英語はそれほど上手ではないため、「海外育ちのアメリカ人」で自分の下手な英語の言い訳をつくろうという作戦かもしれません。
また、オーランドはディズニーの町だから、騙されやすい魅力的な出身地としても要注意。
英語チェックの問題点
- 過去形ミス
- 前置詞ミス
前置詞ミス
serving in Afghanistan military base
serving in Afghanistan at a military base
和訳: 「アフガニスタンの基地に勤め中」
ネイティブスピーカーなら前置詞を忘れることはないので、このような文法ミスは詐欺と断言できます。
過去形ミス
get interest in it
got interested in it
和訳: 「〜に興味をもてるようになりました」
解説→ 英語が母国語ではない文法ミス。
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エド先生のプロフィール
- 2冊の著者
- 恋愛や学習のコーチ
- ボキャブラリーの長期記憶を研究中