詐欺例④ 「嘘が嫌い」と書く男こそ嘘つき

詐欺師は、嘘つきが嫌いな人を探しています。なぜなら、嘘つきが嫌いな人の多くは過去に騙されたことがあり、騙された経験がある人は騙されやすいと思っているからです。

下記の自己紹介は、そのような人を捕まえるために書いています。

My name is Azul Michael, I am from United States of American, I am 50 years old and I am very kind, respectful, honest and trust. I hate being lied to someone. I am a military doctor and I work with the US army so I will be glad if I met a nice and loving person here in this website.

内容チェックの問題点

  • 余計な正直さ・信頼性のアピール
  • フルネームの使用、順番が逆

余計な正直さ・信頼性のアピール

詐欺師の標的は、心が弱っている人。たとえば、過去にあそばれた経験のある女性は、傷つき、恋を信じたいのに、つらい経験があるから信じられない。この「信じたい」気持ちを悪用するのが詐欺師の卑怯なわざです。

多くの女性は、ヤリモク男性の対応に疲れている。

ヤリモク: セックスだけが目的の人

「真面目に恋がしたい!一人だけの女性に絞りたい!」と言ってくれる男性はそれほどいない。真面目な男性の供給が、女性の需要をかなり下回っている。つまり、詐欺師が真面目な男性を装えば、多くの女性に注目されることになる。

だから、この詐欺師は「信頼し合える関係が良い」と何回も書いています。プロフィールには四つの文しかないのに、そのうちの二つが信頼関係についてです。

  • honest and trust」(「正直で信頼できる」)
  • I hate being lied to」(「嘘つかれることが嫌い」)

詐欺師は過去に裏切られた人を探しています。

詐欺師

僕はあなたの痛み、わかりますよ。僕と一緒なら、二度とそのようなことを経験せずに済む。

このような甘いことを言いますが、信じてしまったら最後、今まで経験したことのない最悪レベルの裏切りを受けることになってしまいます。

フルネームの使用、順番が逆

信頼を得るために、フルネームの「Azul Michael」を載せています。

ご存知かと思いますが、欧米と日本では名前の表記が違います。

氏名表記の違い
場所指名の順番
日本苗字→ "名前
欧米名前→ "苗字

Azul Michael」はどうでしょうか?マイケル・ジャクソンのように「Michael」が名前で、「Azul」が苗字です。つまりこの名前は欧米表記の逆になっています。おそらく、詐欺師のケアレスミスです。本当に欧米人なら、自分の氏名の順番を間違えることはあり得ません。

英語チェックの問題点

  • 自分の国名を間違える
  • 文法ミス

自分の国名を間違える

NG

United States of American

OK

United States of America

和訳: 「アメリカ合衆国」

解説→ アメリカ人としてあり得ないスペルミス。

文法ミス

NG

I am very kind… honest and trust

文法の誤りです。

trusting」(人を信用する)もしくは「trustworthy」(信頼できる)のどちらかのはずです。

NG

I hate being lied to someone

OK

I hate being lied to. もしくは I hate it when someone lies to me.

和訳: 「嘘をつけられるのが大嫌い」

文法が崩れています。

NG

I will be glad if I met a nice and loving person here in this website

OK

I will be glad if I meet a nice and loving person here in this website

和訳: 「このウェブサイトで優しくて思いやりのある人に出会えたら良いね」

meet」は間違って過去形になっています。

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エド先生のプロフィール

Edward Johnson
  • 2冊の著者
  • 恋愛や学習のコーチ
  • ボキャブラリーの長期記憶を研究中