詐欺例③ 自分が戦地にいる、子供が留学中

To start about myself, I am Sargent Paul Dickson,people do call me Paul.Am Divorce I work with the US military based in Syria. I have served in the Army for 17 years, I have a son who lives an studies in London UK, I was Born in 10TH June 1961,I do not speak any other Language apart from English,,watching football and once in a while I will go to my Mum’s house to visit her. I am a Man who is hilariously funny, understanding, energetic and spontaneous

内容チェックの問題点

  • 話が矛盾している
  • 子供が留学も詐欺
  • 誕生日はプロフィールに載せない
  • 親孝行のアピールも詐欺
  • 英語しかできない人は英語が母国語のはず

話が矛盾している

この自己紹介の仕事の話について矛盾があります。気づきましたか?

矛盾しているのは、この二つの文です。

  • I work with the US military based in Syria.」 (「シリアで米軍と一緒に仕事をしている。」)
  • I have served in the Army for 17 years」 (「米陸軍の仕事は17年目。」)

本当に米陸軍に入っている(「served in」)のなら、米軍「と一緒に」(「work with」)仕事をしているのではなく、米軍「として」(単に「with」)仕事をしているはずです。

子供が留学も詐欺

息子が海外に留学しているのも詐欺の定番です。

出会い系のプロフィールに、子供の有無は書くことが基本ですが、具体的に子供が何をしている、どこに住んでいるなどは書きません。具体的な場所までを書くのは詐欺師です。

詐欺詩のセリフ

詐欺師

My son is a high school student in Mexico.

和訳: 「息子はメキシコの高校に通っている。」

詐欺師

My daughter lives in Paris.

和訳: 「娘がパリに住んでいます。」

本当の親は、子供のプライバシーを気にしているはずです。自慢したくても、プロフィールに自慢するのではなく、チャットやメールのやりとりになってから自慢するはずです。

この手口の目的は、海外の話に憧れる標的を見つけることです。あなたも海外生活の夢があるのなら、この手の詐欺にくれぐれも気をつけましょう。

誕生日はプロフィールに載せない

自己紹介に誕生日を書くことも詐欺のサインです。詐欺師は、星座や干支を信じる人が騙されやすいと思っているから、星座的な相性を気にする人に「この人なら良さそうだ!」と思わせるため、誕生日を公開しています。

親孝行のアピールも詐欺

詐欺詩のセリフ

詐欺師

once in a while I will go to my Mum’s house to visit her

和訳: 「定期的にお母さんに会いに行っている」

ご立派ですが、本来は自己紹介に載せるようなことではありません。「私はこれだけ貧しい人に寄付している」みたいな、ただのいい人アピールです。内容自体は素晴らしいですが、それが自慢となると、印象がプラスからマイナスになってしまいます。

これらの多くの投稿は詐欺です。「僕の両親は長年仲良く暮らしていて、僕もそのような素敵な結婚生活を送りたいな〜」というような発言は詐欺の可能性が高いです。

詐欺師のプロフィールは、読む相手を安心させるために工夫されています。「嘘つきの多いインターネットでの出会いの中に、この人なら信用できる」と思わせるのが目的です。そのため、「親を大事にしている」ことを余計にアピールすることが多いです。

英語しかできない人は英語が母国語のはず

最後に、英語しか話さないと書いてあるのに(「I do not speak any other Language apart from English」)、英語がネイティブスピーカーとしてはどう考えても下手すぎる。具体的に、次のセクションで確認しましょう。

英語チェックの問題点

  • 不自然な英語の表現
  • 自分の仕事のスペルミス
  • フルネームで名乗っている
  • 不自然な英語
  • 「離婚」のミス
  • 誕生日の書き方がイギリス流
  • お母さんの呼び方もブリティッシュイングリッシュ

不自然な英語の表現

NG

To start about myself

OK

To introduce myself

和訳: 「自己紹介させてください」

自己紹介はピジン英語から始まっています。ネイティブはこれをみるだけで、詐欺に気づく可能性が高いです。

自分の仕事のスペルミス

NG

Sargent

OK

Sergeant

和訳: 「軍曹」

自分の肩書きのスペルを間違えている。本当にその仕事をしているのであれば、このぐらいはミスしないでしょう。

フルネームで名乗っている

Paul Dickson」のように、フルネーム(氏名)をプロフィールに載せるのは詐欺師の信頼を得るための手口です。

アメリカ人は、原則として、自分のプライバシーを守るため、マッチングアプリやサイトには名前だけを使うことが多いです。

不自然な英語

NG

people do call me Paul

和訳: 「人々にはポールと呼ばれている」

不自然です。アメリカンイングリッシュでは、「My friends call me Paul」(友達にポールと呼ばれている)という決まり文句があります。「do」は否定された時に「違うよ」を強調するために使うことがありますが、ここでは何も否定されていないのでおかしいです。

また、場所名が不自然です。「London, UK」は間違いとは言えませんが、アメリカの一般的な言い方は「London, England」です。

「離婚」のミス

NG

Am Divorce

OK

I am divorced.

和訳: 「私は離婚暦があります。」

解説→ 「Be」動詞で自己紹介の文を始めるのが詐欺師と覚えておきましょう。

誕生日の書き方がイギリス流

NG

I was Born in 10TH June 1961

OK

I was born on June 10th, 1961

和訳: 「生年月日は1961年6月10日です。」

解説→ 「on」と「in」の混乱はネイティブスピーカーではない証拠です。また、日付を「日・月・年」はイギリス式やアフリカ式で、アメリカ人なら「月・日・年」と表記します。

そして、生年月日を初めてのメッセージに載せること自体も怪しいです。

お母さんの呼び方もブリティッシュイングリッシュ

NG

Mum

OK

Mom

和訳: 「お母さん」

Mum」(お母さん)はイギリス・オーストラリア風の言い方です。アメリカなら「mom」が一般的です。「mother」も使われる時がありますが、「mum」は基本的に使われていません。

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エド先生のプロフィール

Edward Johnson
  • 2冊の著者
  • 恋愛や学習のコーチ
  • ボキャブラリーの長期記憶を研究中